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エンレイソウ

Trillium smallii

2007/4/14    面白い形の葉ですが花はちょっと地味
2007/4/14    湿った沢などの近くには群生も見られる
2007/4/28    シロバナエンレイソウ

2007/4/7    葉に包まって出てくる

2007/4/14    花アップ
日本全国の山地の湿り気のある林内に生息する多年草です。
春、カタクリの咲くころに地上部に姿を出し始めて花を包んでいた葉を一気に開きます。
学名のTrillium(3つのユリ)という名前の通りに3に関係した造りになっていて葉は3枚で
花弁はなく萼片が3枚あり、雄しべが3×2の6本に3裂している雌しべが1本あります。
萼片は暗紫色が一般的ですが個体により色の変化が多くて鮮やかな紅色をしているものから
緑色のものなど変化に富んでいます。
近縁種にシロバナエンレイソウ、オオバナエンレイソウ、コジマエンレイソウなどがあり
オオバナエンレイソウは東北以北、コジマエンレイソウは北海道のみの生息となっています。

利用法

最初に断っておきますがエンレイソウの類は有毒植物ですので扱いには十分注意をしてください。
根と根元付近に毒がありますので開いてすぐのものの茎の上半部以上を採り
軽く茹でたあと暫く水に浸しますが、1-2時間ほどでいいように思います。
あまり長時間アク抜きをするとせっかくの苦味もなくなり味気ないものになってしまいます。
この苦味がエンレイソウ唯一の旨味だと思いますのでお口に合わない方や有毒植物をそこまでして
食べたくないという方々にはとてもお勧めはできない山菜です。一応食べられますよということで。
夏に熟す果実は甘酸っぱく、食べることができます。

栽培法

日照は半日陰以上の日陰で水捌けの良い肥沃な場所に植えます。
天然のエンレイソウは決まって暗いじめじめした場所に好んで生えていますが
見習って水持ちの良い用土にすると簡単に根腐れを起こします。
ですので潅水したら水が停滞せずにすぐにしみこむ場所が良いでしょう。
鉢植えの場合も同じで水捌けに注意して腐葉土3割ほどに日向砂や鹿沼土などで
水捌けを良くします。夏の西日は当たらないように気をつけて管理をしてください。
増殖は実生か株分けになりますが実生は非常に時間がかかり株分けのほうが大きい株のまま
増やせますので増殖には株分け中心に行うのが良いでしょう。
実生は熟した果実の中に種子がたくさん入っていますので水洗いし撒きます。
花が咲くまでは非常に長い年月がかかりますので気長に育てましょう。
株分けは休眠中に掘り上げて無理にははがさずに簡単に分かれるものだけを分けます。

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