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ハリギリ

Kalopanax pictus

2007/5./12    背丈より小さい頃から大きな葉をつけて良く目立つ

2007/1/27    冬芽

2007/4/28    食べごろの新芽

2007/4/30    小さいうちからも芽を良く出す

2007/5/12    カエデのような掌状の大型の葉

2007/5/12    新梢は中心から垂直に伸びる

2007/3/21    大木の樹皮は棘がない
日本全国の山地に生え高さは20m以上と大きくなる落葉高木です。
山を歩いていると地面にカエデのような大型の枯葉が落ちている場合見上げるとハリギリの
大木が見つかります。樹皮は若木のうちは太く鋭い大きな棘が大量についていますが見上げるほどの
老木になると逆に深い裂け目が出ます。この針はタラノキ以上に大きく鋭いです。
大きな掌状の葉に大きな棘があるという点で他の木と間違えることがほとんどなく見分けることは
わりと容易ですが同じウコギ科のハリブキも細かい棘に掌状で縁が鋸歯の葉を持ちます。
比べるとかなり違いますが棘と掌状という事だけを見ていると間違えることもありえますので注意が必要です。
秋の紅葉は葉が全体に黄色く染まりとても綺麗なものになります。
また木材の質が良く家具矢その他高級品の材としても使われていて材が栓(センと呼ばれているため
センノキという別名もあります。
名前の由来は木材としてよく使われるが材質が桐に似て大きな針があるため針桐となったそうです。

利用法

時々ウコギ科の中で一番のアクの強さなどという事を聞きますが私が食べるものは
アクはそんなに強くありません。場所によってアクの強さが違うのでしょうか?
幹は棘がありタラノメと、新芽は葉柄は細く葉の部分はふっくらとしていてコシアブラと似ています。
そのため知名度は低いものの両者と間違えて採られていることも良く見かけます。
棘は大きく鋭いもののタラノキと違い芽の付近にまで付いていることはなく枝のみで
全て大きな棘ですので注意していればさほど気にするものでもありません。
そんなにあちこちに生えてるわけではなく調理法は天ぷら以外試したことがありません。
こちらでは タカノツメ > コシアブラ> タラノキ > ハリギリ > ヒメウコギ
といった感じです。量があれば他の調理法を試してみるもの面白いかもしれません。

栽培法

自生のものは山地の林下などやや日陰のところに生育しますが性質はタラノメに近く
小さい頃からも日照を好み日陰と日向では生育速度がまったく変わってしまいます。
日陰で育てる場合、数年は新梢が伸びず葉を展開するだけで成長しない場合もあります。
用土も腐植質豊富な肥沃な土を好みますが日照があれば多少向かない土でも
成長してくれるようです。しかし粘土質などは根腐れの原因になりますので
そういう場所は避けるか腐葉土やピートモスなので土壌改良をおこなってください。
一日中日の当たる場所の場合タラノキに近いほどのかなりのスピードで成長します。
放っておくとぐんぐん伸びて手の届かないところまでいってしまいますので
ある程度伸びたところで下のほうから選定し枝分かれするのを促してあげてください。
元々芽は沢山付きやすいですが、こうすることで収穫量はさらに増えます。
一本からの収穫量で比べると
ヒメウコギ > ハリギリ >タカノツメ > コシアブラ ≧ タラノキ となり
数本栽培できればそれなりの収穫ができるようになります。

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