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ニリンソウ

Anemone flaccida

2007/4/27    ほとんどの場合まとまって生えている

2007/4/27    

2007/4/27    

2007/4/27    
日本全国の山麓の林内やそのふちなどの湿った場所によく群生をする多年草です。
根生葉は3全裂してさらに側裂片は深く2裂し、茎葉は柄はなく3枚輪生します。
花期は4,5月の春で茎葉の間から長い柄を出して伸ばして白く場合によっては薄桃色が入った
花を咲かせます。花弁に見えるものは萼片で5枚から7枚つけます。
根茎は地中を横に這って伸びそこから増殖していきます。細根はあまり出しません。
名前の通り多くは二つの花を咲かせますが必ずではなく1個や3個つける場合もあります。
稀に花が緑色のミドリニリンソウが存在し、群生するニリンソウの中にぽつんと混生して
いますので突然変異の類だと思われます。

利用法

昔から山菜として利用されており、茎は瑞々しくて柔らかくシャキシャキとした食感が楽しめます。
アクやクセがなくさっと茹でておひたしや和え物、またはサラダなどにするなど利用できます。
ただし有毒植物の多いキンポウゲ科の植物であり、微量ながら有毒成分も含みますので
食べ過ぎないように注意が必要となります。(と言っても相当な量を食べなければ平気ですが)
また、天然モノを採取する場合は葉の形状が良く似た猛毒植物のトリカブトと間違えないように
細心の注意をする必要があります。時にニリンソウと一緒に生えて毎年中毒事故も起こっています。
慣れていれば葉や全体の姿を見ただけでも見分けが付きますがわからない場合は
花の形状と花期がまったく違いますので花付きのものだけを採取すれば間違いはないです。

栽培法

自生のものは日当たりの良い場所から日陰まで幅広く生育していますが
日当たりの良い場所でも沢の近くなど、どの場所でも必ずと言って良いほど湿った場所になっています。
日照自体は好みますので冬から春にかけては日当たり良く、夏以降は半日陰になる場所がよいでしょう。
用土は有機質が豊富でやや砂質まじりが良いようです。鉢植えの場合は腐葉土、黒土、山砂
鹿沼土などを混ぜて鉢は植える株よりやや大きめにし、増えるたびに鉢増しまたは株分けします。
水分は好みますが過湿状態にしすぎると生育が鈍りますので乾燥に気をつける程度の水遣りにすると
良いでしょう。根茎は浅く地中を這うようにして伸びますのでマルチングをした方が安全です。
春の開花時期に油粕やボカシ肥料など与えると生育がよくなります。
増殖は株分けと実生で。地下茎を伸ばして増えるものですので株分けの増殖が容易にできます。
実生は実が熟したらすぐに採り撒きをします。

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