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シュンラン

Cymbidium goeringii

2007/3/25    風通しの良い木漏れ日のさすやや乾燥地を好む
2007/3/21    日照と土の条件がよければ花つきも良くなる

2007/3/21    開いている外の3枚は萼片で閉じている2枚と
           下の白いものが花弁とのこと

2007/3/31    生育の良い株からは一茎二花になっている
           ものも普通に見られる

2007/3/21    花の内側のアップ
日本全国の山地の明るい落葉樹林下に生えています。
花期は2-4月の早春の頃で一茎一花(時々二花つけることもあります)の長さ5cm-15ほどの花茎を出して
春を彩ります。なかなか特徴的な花で美しく東洋ランとして栽培も盛んにされていて多くの品種があります。
葉は常緑で同じ東洋ランとして有名なラン科のカンランやユリ科のヤブランと似ていますがカンランは
花期が10月-12月となりヤブランは8月-10月となり花の形や数の違いからも区別はわりと容易にできます。
花の斑点をほくろに見立ててそのままホクロと呼ばれたりほくろが多いということでジジババと
呼ばれたりするそうです。個人的には葉のボリュームが少なく花は2つ3つぐらいしかつけないいじめられて
育ったような固体の方が見栄え良く見える気がします。
最近では環境破壊により天然の個体数が減ってきているようです。

利用法

花茎と花を食用とします。茎についている袴は口に障りますので綺麗に取り除いて調理してください。
花が咲いて暫くすると花茎が硬くなりスジが出てきますのでなるべく若いものを摘みましょう。
シュンランの葉は笹のように手を切りやすいので採取の際は十分注意をしてください。
アクやクセがなく火を通しても形はしっかりとして歯切れ良く甘みがあって美味しく山菜としては
あまり食べられていませんが春を感じさせてくれるなかなか良い食材の一つだと思います。
おひたしやや酢の物、見た目が綺麗なのでてんぷらやお吸い物に浮かべるなどして利用されてるようです。
また桜の花のように塩漬け保存もされて売られているのもたまに見かけます。
この塩漬けの花は白湯をかけて蘭茶として祝いの席に利用されたりもするようですが桜のように
あまり一般的ではなく馴染みも少ないかと思われます。
個人的にはわずかにそら豆のような味があると思うのですが私だけでしょうか?
園芸品種は食に向くのかわからないのですが一般的に斑入り山菜などは味が落ちるので食べるとしても
飾り程度がよいと思います。

2007/3/21    袴は綺麗に取るようにする

栽培法

半日陰の木漏れ日が差し込む程度のような乾燥気味の明るい広葉樹林などに好んで生息しています。
日照は多少必要ですが高温や強い日差しには弱いので夏季の西日に当てるのは厳禁です。
鉢では育ててないのですが根腐れしやすいので水捌けの良い用土で植えつけるのがよいようです。
ホームセンターなどで東洋ラン用の専用土などもありますのでそれを使うのもよいと思います。
増殖は株分けですがあまり細かくすると花がつかなくなってしまいますので注意してください。
種子もできますが胞子のように細かく発芽の仕方が特殊で年数もかかり一般的ではありません。
モザイク病に弱いようなので風通しを良くして虫などがつかないようにして予防しましょう。
また、株分け時も他の植物を切ったハサミなどを使いまわすことによって感染する場合もあるので
洗浄、消毒はしっかりと行ってから株分けするように注意してください。

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