ブルーベリーの増やし方
一般的に行われている増殖法として挿し木と接ぎ木があります。
あまり行われないですが取り木も可能なようで
機会があったら実践、掲載して行こうと思います。
挿し木
挿し木はコツさえわかっていれば発根率も良く手軽に増やすことができます。
挿し木には大きく分けて休眠枝を芽が動き出す直前に挿す「休眠挿し」と
6月頃の一時成長が終わり硬くなった枝を挿す「緑枝挿し」の2種類になります。
- 休眠挿し
3月頃の芽の動き出す前に行う挿し木で冬の大量に出る剪定枝を使うことができます。
全体的に成功率が一番高い方法で簡単に増殖できます。
多少葉を展開しかけた頃にも挿しましたが問題なく発根しました。
根のない頃に一時成長をはじめ発根と二次成長がほぼ同時期なため
一年を通しての成長は緑枝挿しよりも大きく育ちます。
→休眠挿しのやり方
- 緑枝挿し
気温の暖かい時期に行うため発根が促されやすく
休眠挿しに比べ比較的早く発根を確認することができます。
しかし暑さに弱い品種には向かず、ハイブッシュ系は一部を除き発根率がかなり低下します。
主にラビットアイ系など暑さに強いもののほうが発根率は安定します。
挿す時期は一般的に一時成長が止まり硬くなった頃なのですが
とにかく1年生枝で硬くなっていれば良いのでそれ以降に挿しても問題ありません。
例えば10月頃に挿したとしても環境良くし乾燥させなければそのまま年を越して来年発根します。
接ぎ木
接ぎ木は増やすというよりは強健種を台木にして根の弱い品種を育てやすくする目的で行われます。
こうすることによりSpartanなど栽培が困難な品種を簡単に育てられるようにもなり
成長も早く、果実品質の向上にもつながる場合もあるようです。
台木には強健種で有名なHomebellが良く使われているようです。
また、接ぎ木は一つの台木に2品種以上接ぐこともできます。
欠点として接ぎ木場所以下から出たシュートとサッカーは台木の性質を持つため
そのままにしておくと接いだ品種の方が生育不良になりますので見つけ次第取ります。
台木が強健種であればあるほどこのシュートとサッカーの発生数も多く処理が大変になります。
枝の更新も接いだ場所より上でないとできません。
実生
実生とはブルーベリーの果実に含まれる種から苗を育てる方法です。
ただし、親株とは別の固体となるため注意が必要です。
人間に例えるなら細胞からDNAなどまったく同じクローン人間を作り出すのが挿し木ですが
実生は子供ですのでまったく違う固体が生まれてくるわけです。
つまりまったくオリジナルの品種が作れるのですが
大量の試験品種から勝ち残った現在売られている優良品種並の
優れたブルーベリーが生まれてくる確率は極わずかです。
また、挿し木と違い成長は遅く実をつけるようになるまでは数年かかり
そこまで育てたブルーベリーが不味かった日には目も当てられません。
しかし、それでもオリジナルの品種が作れるという事に魅力を感じる方も多いと思います。
注意点を理解した上で自分だけのオリジナル品種を作るのも一つの楽しみではないでしょうか。